・お金が増える資格とかない?
・転職に役立つ資格は?
・簿記3級より上位級を取得するメリットは何?
こういった疑問や悩みに答えます。
✓本記事の内容
・ステップアップで簿記2級以上を学ぶメリットをまとめました。
学生時代に簿記2級から1級までを取得
社会人時代に基礎を見直す目的で簿記3級を取得
こういった私が、解説していきます。
ステップアップで簿記2級以上を学ぶメリットをまとめました。
別記事「【お金を呼ぶ】おすすめ資格の簿記と学ぶ4つのメリット【3級編】」で解説した内容がより深まる
仕事で役に立つ ⇒ 効果あり
企業によりますが、簿記2級以上には昇給や資格手当の制度を設けている場合があります。
簿記2級まで学ぶことで、企業の会計知識の基本は一通り押さえたことなります。
これによって、企業内での全体的なお金の流れがわかるようになり、
例えば、製品1つあたりに対して、売上から原価や経費を差し引いて利益がどのくらい出るか、
損益分岐点はどこになるかなど、具体的な数字で説明できるようになります。
こういったことを日々意識できるようになることによって、マネジメント志向も身につきます。
また、経営陣、経理・財務部門、取引先、会社の顧問税理士・会計士などとコミュニケーションを
とる場合も、「そんな基本的なことも分からないの?」と言われるケースは基本的に無くなります。
家計管理で役に立つ ⇒ 効果なし
家計管理では、簿記3級を学んでおけば、充分です。
具体的に言いますと、家計の内容で「損益計算書(P/L)」「貸借対照表(B/S)」を
作成できれば完璧です。
あとは、それを見ながら、「何がムダか」「何をすれば家計が良くなるか」などを考えて、
実行に移していけば良いだけです。
結果、簿記2級以上のレベルですと、ほとんどシナジー効果がありません。
理由としては、基礎というレベルではなく、より高度な内容になるためです。
投資(資産運用)で役に立つ ⇒ 効果あり
個別株や高配当株の投資をやる場合は、非常に役立ちます。
上場企業の大半は、複数の子会社の財務諸表を1つにまとめて作成した「連結決算書」と
いうものを公表しています。
簿記2級以上を学ぶことで、1つの会社の財務諸表だけではなく、
こういった複数の会社をまとめた「連結決算書」から色々な分析ができるようになり、
非常に分析の幅が広がります。
副業・独立で役に立つ ⇒ 効果あり
例えば、個人事業として、
簿記2級・3級を取得した人に向けて簿記の知識を教えるオンライン講師をやる上で役立ちます。
また、何かを作って販売するような、いわゆる製造業を副業でする場合、
簿記2級の知識はかなり役立ちます。
例えばハンドメイド・お菓子などの製造販売です。
これは、簿記2級の中の科目としてある、工業簿記を学ぶことで、
原価管理の知識がつき、それを応用できるためです。
就職・転職に役立つ
簿記の資格を地味なイメージで捉えられている人は、以外に多いです。
ただそれは、簿記3級の場合であって、簿記2級以上となれば話は別です。
就職や転職の場面でのアピール力は、以外と侮れません。
経理職の求人は倍率が高いです。
場合によっては、100倍だったりすることも珍しくありません。
そのような中、「簿記2級」を必須条件としている企業が多くあります。
簿記2級がない場合、スタート地点自体に立てないということです。
20代であれば、簿記2級だけで経理職の転職市場価値を高めることができます。
30代以上の場合でも、可能性は高まります。年齢不問の会計事務所などで短期間実務経験を
積むことで、その後効果的な転職活動を行うという選択肢もあります。
また、就職活動をする場合、若いうちに簿記1級を持っていれば、
一流企業へのパスポートになります。
皆さんが知っている「あの会社」の、何百倍の選考争いに勝ち残れる可能性が上がります。
以下のように考えている人は、「武器の1つ」として十分使えます。
・コーポレートスタッフ(経理・財務、総務など)の仕事がしてみたい。
・営業部門への配属は避けたい。
・コミュニケーションが苦手なので、エントリーシートで評価を上げて面接の難易度を下げたい。
もちろん転職活動をする場合でも、十分役に立ちます。
特に以下のような人は、大いに加点評価をしてもらえると思います。
・比較的若い(目安としては、30代前半あたり)
・「これまでの経験 + 簿記の知識」で転職先企業で貢献できるストーリーが見える。
上記のような人は、転職活動の際、簿記1級(2級)の資格を有効に活用できるでしょう。
ただ、「資格さえあればなんとかなる」というワケではなく、年齢とこれまでの経験を踏まえて、
企業は総合的に判断されるため、過度な期待は禁物です。
上級管理職を目指す際に役立つ
簿記は、企業内で経営者層を目指す場合にも役立ちます。
有名な経営者も、以下のように会計の重要性を説く人は数多くいます。
・稲盛和夫氏(京セラ・第二電電(現KDDI)の創業者/日本航空(JAL)の再建者)
⇒「会計がわからなければ真の経営者にはなれない」
・松下幸之助(松下電器産業(現パナソニック)の創業者)
⇒「利益とは、顧客満足の総和である」
・孫正義氏(ソフトバンクの創業者)
⇒「財務会計の数字と管理会計の数字は違う」
・渋沢栄一氏(約500もの企業に関わった資本主義の父)
⇒「数字算出の確固たる見通しと、裏付けのない事業は必ず失敗する」
企業によっては、昇進試験で会計の知識を問うところも多いです。
会計を理解していない状態で経営を進めていくというのは、
航海を羅針盤ナシで行っているようなものです。
そんなことをしていたら、いずれ船が沈むのは明らかでしょう。
結果、会社の「上」に行きたいという思いがあるのであれば、
簿記(会計)はまさに必須科目と言えるでしょう。
上位資格を目指す際のベースになる
上位資格というのは、以下の2つです。
・公認会計士
・税理士
ちなみに公認会計士とは、
三大難関国家資格(医師・弁護士・公認会計士)の1つとして知られています。
公認会計士や税理士という仕事に興味がある人にとって、簿記1級・2級は登竜門になります。
理由としては、
以下のように試験範囲が、簿記1級の内容とかなりかぶる部分があるためです。
・公認会計士試験:4科目のうち2科目(「財務会計論」と「管理会計論」)
・税理士試験 :5科目のうち2科目(「簿記論」と「財務諸表論」)
要は、簿記1級に受からない人は、上記の試験にも受からないということになります。
逆に簿記1級に受かる人は、
公認会計士試験・税理士試験に受かる可能性を持っていることになります。
簿記1級に受かるレベルであれば、公認会計試験・税理士試験は、
それ専用の試験対策をするだけで、十分に合格レベルに到達するでしょう。
ちなみに簿記1級、公認会計士試験・税理士試験の平均的な合格率は以下のとおりです。
・簿記1級⇒10%前後
・公認会計試験⇒10%前後
・税理士試験⇒15%前後
取得するための流れとしては、大まかに2つあります。
1つ目は、「必ず公認会計士や税理士になる!」という人にオススメな方法で、
簿記2級の合格後に、各試験に移行する流れで進めるパターンです。
2つ目は、
「必ずではないけど公認会計士や税理士を目指してみたい!」という人にオススメな方法で、
簿記2級の合格後、まずは簿記1級を取ってから、各試験に移行する流れで進めるパターンです。
なぜ、まず簿記1級を目指すかは以下のとおりです。
・簿記1級を取得するだけでも、十分に価値がある。
・上位資格に挑戦する上で、良いステップになる。
つまり簿記1級の取得というのは、損が全くなく、そしてつぶしが効く選択肢になります。
ちなみに、公認会計士は「リーマンプラチナ資格」、税理士は「独立系プラチナ資格」と言われています。
公認会計士は、
高給の監査法人で働くにせよ、高給の大手上場企業で働くにせよ、
就職・転職先に困ることはあまりないです。
公認会計士資格があれば、年収1,000万円程度は余裕で狙えます。
監査法人パートナー、企業幹部レベルになれば、それ以上の収入も見えてきます。
税理士は、
就職・転職で困りにくいのはもちろんのこと、独立しても稼げます。
ある程度ウデのある税理士であれば、年収2,000万円程度は十分に狙えます。
営業力・経営力があれば、それ以上も十分狙えるでしょう。
関連資格を目指す際のベースになる
簿記2級以上を取得すると、隣接する関連資格の取得にも役立ちます。
関連資格を以下のようなものがあります。
証券アナリスト
試験科目のうち、「財務分析」「コーポレート・ファイナンス」で簿記の知識を生かすことができます。
簿記2級に合格していれば、十分に戦えるレベルで、
簿記1級を取得していれば、余裕に合格できる、というレベルです。
ちなみに証券アナリストは、国内の金融資格としては最高峰の資格となります。
中小企業診断士
試験科目のうち、「財務・会計」で簿記の知識を生かすことができます。
簿記2級を合格していれば、十分に戦えるレベルで、
証券アナリストと同じく、簿記1級を取得していれば問題なく受かるレベルです。
USCPA(米国公認会計士)
簿記の基本的なルール、会計用語は世界共通です。
簿記2級に合格して入れば、この国際資格を目指すこともできます。
USCPA(米国公認会計士)の取得ができれば、
外資系企業で優遇を受けることができます。
別記事「【お金を呼ぶ】おすすめ資格の簿記と学ぶ4つのメリット【3級編】」でも申し上げたとおり、
簿記は「資本主義経済社会のインフラ」です。
ビジネスの世界で生きていく上で、簿記の知識があるのとないのとでは、結果に雲泥の差が出ます。
働き方の選択肢も広がります。
まさに持っていて損のないオススメな資格です。
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